2009年8月3日月曜日

剣岳、点の記

予想以上に画が素晴らしい。
カット割り、パン、フィックス。どれひとつ破綻が無い。
圧倒されるスクリーン画面に酔いしれた。

只、如何せん「史実」に基づく話だから盛り上がらない。
淡々と単調な流れで画面を見せられる感じ。
敵役の「仲村トオル」脇役の「松田龍平」
脚本が悪いのか?ヘタレ男優丸出し。
「役所広司、夏八木勲、宮崎あおい」等々、
脚本がヤッパ無理があって折角の名優ぶりを発揮し切れていない。
助演「香川照之」は◎の演技。
主演「浅野忠信」は???どちらとも言えぬヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ

昨年のトークイベントで監督「木村大作」のトークの一部を掲載します。
<トーキョーシネマショーにて>
「八甲田山」や「鉄道員(ぽっぽや)」などの撮影監督をつとめた木村大作氏の初監督作品。

司会:どうしてこの映画を製作されることになったのですか?

監督:この映画のテーマは、「悠久の自然」と「儚い人生」。これは原作からとったのではなく、新田次郎さんの息子さん、『国家の品格』を書かれた藤原正彦さんのご著書から頂戴しました。ご本人には了承いただいてますよ。映画というのは、「人の信条」、感情と言ってもいいんですが、これと「自然の詩情」でできるんです。銀座や新宿のバーには人生はないと、僕は思ってますよ。今の日本人、特に若者は自然に親しむ機会が少なすぎます。それで刺しっこやってんだからさ。大自然の真ん中に立ったときに、そんな、人を殺めるなんて気持ちはでてこない。そういう映画をずっとやってきたつもりです。

司会:この映画のテーマである「悠久の自然」と「儚い人生」、これをもう少し詳しくお聞かせいただけますか。

監督:儚さというのは、歩いているときに感じるね。悠久の自然というのは、太古の昔からあり、このあともずっと続いていく。全宇宙的に考えれば、人間の一生なんて豆粒ですよ。そう感じたときに、自分が今、どうしなければいけないか考えなきゃいけない。尊敬する高倉健さんが「何をしたかではなく、何のためにするかが大事だと思います」と仰った。いろんな映画を撮ってきた僕への諭しだと思ったよ。そういうことを感じることが儚さだよね。

司会:俳優さんに何かお願いされたことはあったんですか?

監督:日本の俳優は忙しいけどね、「あなたのスケジュールには合わせません。映画のスケジュールに合わせて、2年間で200日、スケジュールをください。それができなかったら今すぐ断って。その返事は、今、帰るまでにください」と。それで受けてくださった俳優陣です。80キロもの思い荷物を背負いながら、山の稜線を豆粒のように歩いている。それを見て感動しない人には、別に見てもらわなくてもいいと思ってるんですよ。渋谷のガングロには見せなくていい(笑)。

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